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9月入学で「損する人」

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前回は,9月入学で「得する人」について考察してみました。

本日は,9月入学で「損する人」についての考察。

9月入学で損する人

浪人生

あまり高らかに叫ばれてはいませんが,この9月入学の話が出たときに,真っ先に思ったことは,「浪人生,気の毒に・・」ということでした。

 

浪人生が現役生に対して有するアドバンテージは,ズバリ「時間」にほかなりません。現役の高校3年生が6月にやれ文化祭だ部活の集大成だと,勉強以外の学校生活に全力投球をしているときに,浪人生は一日中勉強だけをすることができます。

 

ところが,9月入学の前にまず休校期間が3か月もあり,高校3年生は部活に明け暮れることもなければ学校行事に心や時間を奪われることもなく,そして何より,不必要な授業のために時間を取られることなく,受験勉強を開始することができました。

 

そのことだけでも時間的には大きなアドバンテージであったにもかかわらず,さらに9月に入学がずれこむということは,現役生がじっくり受験勉強に取り組む時間が与えられたことを意味しています。

 

このことにより,高校3年生に対する浪人生の時間的なアドバンテージが相対的に減り,普段なら時間的に受験までに間に合わない現役生の学力が9月までに伸びる可能性がでてきました。

 

現役の大学生

9月入学の詳細など決まっていないでしょうから,現役の大学生がどのような扱いを受けるか分かりませんが,もし9月入学同時期に9月入社まで開始するとすれば,半年間の空白が生まれることになり,生涯年収は半年分減ります。また,半年間の学費まで余計に払うようなことになってもらえば,それに伴う下宿代などの支出も半年分増えるわけで,大学生を二人抱える我が家も含め,戦々恐々としている保護者は多いでしょう。

 

私立学校

9月入学にずれる,というのは,すでに大多数がオンライン授業を開始している私立学校にとっては迷惑千番極まりないのではないでしょうか。

 

公立学校で学力補填の努力を何もしないままいたずらに時間ばかりが過ぎる間,私立学校では多大なお金と努力を払って,何とか学力を補填しようとしているばかりでなく,入学を9月にずらすということは,半年授業料を得られない空白の期間が生じることになります。

 

現在,私立学校の教師はオンライン授業に四苦八苦している様子がうかがえます。そんなときに,9月入学まで課してさらに負荷をかける,しかもその理由はこの3か月間文科省がまったくの無策であったことの埋め合わせだとすれば,腹立たしいにもほどがあるのではないかと思います。

 

2020年4月ー9月生まれの子供たち

生まれたときから「学年」で区分されている子供たち。これを覆さないとすれば,2020年4月から9月までに生まれた子供たちが,2019年4月子供ー2020年3月生まれの子供たちと同じ学年にされるのでしょうか。

 

だとすれば,この学年の子供たちのみが,何においても人数が多く,保育園では枠がない,小学校では先生の目が行き届かない,教室が足りない,入試では倍率が通常の1.5倍となる,さらに就職では激戦を味わうことになるのでしょうか。

 

例えば,戦略的,計画的な9月入学を行い,5年ほどかけて段階的に移行するのであれば,各学年を13か月ずつの子供で構成していくことができたと思いますが,急すぎてそのようなこともできそうにありません。

 

こちらも気の毒としか言いようのない学年になりそうです。