公立高校の通塾率
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続々と公立高校入試が終了しています。
進路が決まり,高校生活について考えている方もいらっしゃるでしょう。
そこで,今日は公立高校にかかる費用についてまとめてみたいと思います。
子供の学習費調査から分かること
文部科学省が実施する「子供の学習費調査」の結果が公表されています。まずはこれで全国平均の数値を見てみましょう。
公立高校の学習費総額
学習費総額:409,979
うち学教育費:242,692(59.2%)
うち学校外活動費:167,287(40.8%)
公立高校の塾代
学習調査は,学習費の内訳についても教えてくれます。
「学習塾費」にかけている費用も教えてくれています。それによるとー
≪公立中学の塾代≫
中学1年:12万
中学2年:16万
中学3年:32万
≪公立高校の塾代≫
高校1年:5万
高校2年:9万
高校3年:13万
高校生の補助学習費は,学年が上がるとともになだらかに上昇してはいますが,中3と高3と比較すると,高3の方が大幅にダウンしています。実に19万円も少ないのです。
これを見ると,中学時の方が通塾率が高いことが分かります。大学受験に塾はいらないのでしょうか?
通塾率の実際
この調査はさらに詳しい結果まで公表してくれています。それは,「学習塾費の金額分布」という項目です。これによるとー
≪公立中学生の学習塾費の金額分布≫
0円:30%
~10万:13%
~20万:14%
~30万:13%
~40万:10%
40万以上:18%
≪公立高校生の学習塾費の金額分布≫
0円:67%
~10万:9.5%
~20万:6.2%
~30万:5.6%
~40万:3.3%
40万以上:8.7%
通塾なしの人の割合いでは,中学では30%だったのに対して,高校では67%。実に,通塾率は3分の1ということになります。中学で塾に通ってた人のうち,高校でも通う人は半数だということです。高校受験はほぼ全員が経験するのに対し,大学への進学率は51%ほどにとどまることが理由として考えられます。ということは,高校の学習塾費の平均値は必ずしも大学進学希望者の通塾率を反映しているとは言えません。
公立トップ高校の場合
これまでは全国平均の話でしたが,ここからはタイが通う首都圏の公立トップ高校の実際の話です。
通塾率は2割ほど,と先生はおっしゃっていました。タイの感覚でもそのくらいだそうです。ほとんどの生徒は高校受験時に塾に通っていましたが,高校1年生で通っている生徒はわずかです。理由として考えられることは,一つには,時間がないこと。また,高校受験で勉強方法が身についたために,学校の予習・復習をするだけで事足りていること。
タイも高校入学とともに塾に入ったのですが,塾と学校の進度がバラバラでかえって混乱するということで,数学はやめました。英語だけ続けています。英語は好きな得意科目なので,伸ばしていけたら,という希望をこめて。学校の進路説明会でも個別面談でも,学校の予習・復習・テスト対策をしっかりやれば,塾に行く必要はないし,その時間もないだろう,と力説されました。
高校2年の夏または冬からは通塾率はぐっと高まるようですが,それまでは学校の授業を大事にすることが大切です。塾について検討するのは,1学期間しっかり予習・復習に取り組んでからでも遅くはないでしょう。